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台風シーズンで気をつけること

昨年の台風9号 逗子界隈で・・・。

今年はなんか台風の数が少ないですねえ。待ち遠しい限りです。昨日、宮崎のイケダ先輩と電話で話したら「田村っくん。こういうときがホンモノの台風が来るんよ。てか、8月、9月になったら必ず来るっちゅう予感がするんよねえ。てか、必ず来るよー。てか、てか、てか・・・」とずーとこんな感じで熱く語ってくれました。イケダ先輩にはいつも宮崎に行くたびにお世話になっていて、いつも本当にありがとうございます。 僕もそんな気がします。

てか、そうはいっても台風でのサーフィンは本当に気をつけてくださいね。30年近くサーフィンして、何度も人を助けましたが、意外なところでみんな台風の力を見落としていますから・・・。

過去によくあったお話を少しご紹介しましょう。台風が近づいているけど、ビーチでまだサーフィン可能な頭前後サイズの波があるときに多いんです。

海から上がってみんなで浜でしゃべっていると、誰かが「あれって、人じゃない?」と言い出す。よーく見ると遥か沖に豆粒くらいになった人らしき影が見えるような見えないような・・・。うねりもあるから、見え隠れする。「ヤバ、人だ」。散々みんなサーフィンしたあとで、あの沖にパドルするのはかったるい。「田村ぁ、お前行ってこい」。若かったその当時はたいがい年下が行かされる。

かなり長い時間パドルしてようやく人とはっきりわかるようになる。でも、今考えるとわれわれにとってその距離は決して困難な距離ではない。帰ってくるまでのカレントも驚くようなものでもない。問題はそれでもこんな場所まで流されてしまうということ。そのときに先輩に教わったのは「この流れに乗ったら、熱海の沖くらいまで流されて、最後は大島あたりまで行っちゃうんだよ。ただ流されるように思うかもしれないけど、一晩中、真っ暗闇で、一人きりで、この沖で漂ったことを考えてみな。たいがいみんな気が振れちゃうんだよ。」ってさらっといっていた記憶がある。さらっと言っているが、中身は恐ろしいと思った。

その流されていた子に近づくと、「助けてくださーい!」と手を振っている。買ったばかりのシーガルのウェットスーツを上半身はチャックをおろしてはだけている状態。意外と元気そうな状況を見て何かすごく腹立たしく思い「何やってんだ、手を振る力があるならパドルしろよ!」と怒鳴ってしまった。「できないんです・・・」と。20歳前後の男性だった。多分2,3回目くらいのサーフィンなんかじゃないかな。

とりあえず、自分のリーシュコードにQまらせて岸までやっとの思いでたどり着いた。別に何を期待するわけではないけど、「ありがとう」がない。この一言でいいんだけど、それを僕はあまりこの場面で聞いたことはない。まあ、礼儀がないのではなく、そうとうパニクっている状態のせいだと思うが・・・。新島に行く船の中でであった老人の漁師さんが同じことを言ってたのを思い出す。「人の命をいくつも助けたけど、礼なんか言うやつは独りもいなかったよ。人間ってのはホントはそんなもんなんじゃねえかなあ」とさびしげに語っていた。

 

ようやく岸に戻って、さあ帰ろうかって言ってたら。「田村ぁ。あれ人じゃねえか?」って・・・。

てか、これほんとの話です。

とにかくこのケース多いので、これからの台風シーズン、充分注意してください。

田村 誠

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